:::音楽:::
liminal 砂原良徳
Jet Set Siempre 1° Clive Tanaka Y Su Orquesta
Studio Vacation Dorian
KIRIN BEER Good Luck LIVE(TOKYO FM) 黒沢健一
JPN Perfume
遠くは近い -reprise- yanokami
Closet Man Jaye P.Morgan
気が付くとエレクトロニカばかりよく聴いていました。『liminal』は震災と同時期の発売で、内容・曲調も世相と完全にリンクしていて、3月・4月頃はこのアルバムだけずっとリピートして聴いていたこともありました。『遠くは近い -reprise-』、大変な一年の終わりにレイ・ハラカミの最新作を、このような形でも聴くことができたのはささやかな心の救いでした。
ジェイ・P・モーガン「Closet Man」は震災直後のラジオ番組で偶然耳にして、とても癒された曲。アルバムはデヴィッド・フォスターのプロデュースで、TOTOが参加した隠れた名盤とのこと。
:::アート:::
小山幸彦写真展「原発を見た」 (末広町=Arts Chiyoda 3331)
荒木経惟「写狂老人日記」 (六本木=タカ・イシイ・ギャラリー フォトグラフィー/フィルム)
篠山紀信写真展「ATOKATA」 (原宿=Audi Forum Tokyo)
DOMA秋岡芳夫展 (目黒=目黒区美術館)
大森克己写真展「すべては初めて起こる」 (銀座=ポーラミュージアムアネックス)
震災や停電の影響が落ち着くまではギャラリーどころではありませんでした。震災へのアンサーとしての作品を自然と追うようになり、中でもリアリティが高く、言葉より控えめながらも多くのメッセージを包含する、写真表現にひかれていきました(このことについては近々別の形でまとめてみたいと思います。)。
「DOMA秋岡芳夫展」はデザインと社会の関わりについての大きなヒントになりました。
:::雑誌:::
熱風 (スタジオジブリ)
SWITCH 世界を変えた3日間、それぞれの記録 2011.3.11-13 (スイッチ・パブリッシング)
歩きながら考える (歩きながら考える編集部)
:::本:::
絶望の国の幸福な若者たち 古市憲寿 (講談社)
上を向いて歩こう 佐藤剛 (岩波書店)
あさになったので まどをあけますよ 荒井良二 (偕成社)
雑誌も本も壊滅的に読まなかった年でした。液晶画面にほとんど時間を取られていました。「熱風」はスタジオジブリから毎月出ている無料の機関誌で、大手の商業誌では絶対に取り上げられないようなマニアックな企画ばかり。雑誌は、こういう商業的ではない場所に根を据えて生きていくしかないのかもしれません。
その「熱風」で連載されていた、坂本九のヒット曲の背景を探るドキュメント『上を向いて歩こう』。著者の佐藤剛さんは、以前ぼくが勤めていた会社の社長だった人。登場する作詞家、作曲家、関係者の行動や発言は著者自身の感性や関心と重なるところも多く、ドキュメンタリーであると同時に著者の半生を辿る自伝としても興味深く読めました。
:::おまけ=アイドルポップス:::
…とまで感じたほどの、良質のアイドルポップス(グループアイドル)豊作の年でした。
「Dear Mr. Socrates」/Twinklestars
作詞・作曲・編曲/沖井礼二。もうCymbalsの新曲として聴いてました。
「Limited Addiction」/東京女子流
小西康陽さんのインタビューで彼女たちを知りました。
「ワナダンス!」/Tomato n’ Pine
もろフィリー・ソウル、ということで、21世紀版Lip’sかと。
「くちづけキボンヌ」/でんぱ組.inc
かせきさいだぁ&木暮晋也のコンビによる佳曲。
「スウィートデイズ」日本語版/KARA
あと、KARAの楽曲の良さには触れておかないと。日本語詞が森若香織さんと聞いて、少女時代にはないスウィートさの理由を深く納得。
[追記]
これを書いたのが、BUBKAのマブ論2011ベストテンを見る前だったけど、けっこう被ってた…。PerfumeはアイドルではなくJ-POPの文脈で聴いていたこともあり、ここには含めませんでした。AKBやももクロは路線的に王道ど真ん中だと思うので、あまり食指が動かないのが正直なところ。6位に入ってたスマイレージ「ショートカット」は確かにいい曲ですね。グループアイドル戦国時代に触発されてか、最近のつんく♂の楽曲の質が上がっていることは確実だと思います。