D=下山ワタル
PH=小松陽祐
CL=24TH FLOOR Records
2012.12
黒沢健一さんの2012年東京グローブ座公演「Alone Together」会場で先行発売された、一人アカペラ多重録音アルバム。
アルバムタイトルは「Alone Together」という英語の語感から想起される“一人多重録音”的な意味合いとは別に、ビートルズの非公式盤『Alone Together vol.1』が直接のヒントになっていたと思われる(本作のタイトルにも当初、vol.1の表記が用いられていた)。ちなみに「Alone Together」の本来の意味は“二人きり”(カップルなどが、ほかに邪魔する者がいない状態)。
2010年の『V.S.G.P』と同様に、アートワークは黒沢さんの発案によりThe Honey Drippers『VOLUME ONE』からイメージを拝借した。「ジャズの影響を受けた80年代のジャケットのイメージで」と渡された数枚のうちの一枚だった。最初は多重録音からの連想でオリジナルと同じように、ギターを弾いているところ、歌っているところなど複数の黒沢さんの写真(2010~11年の東京グローブ座公演)を合成する予定だったが、制作の過程でジャケットに選ばれた1点に絞られた。タイトル表記もデザイン上の理由により「vol.1」から元ネタと同じ「VOLUME ONE」に変更してもらった。
アルバムに先駆けて、新レーベル「24TH FLOOR Records」のロゴも作成した(新事務所のあるフロアの階数にちなんで、黒沢さんが命名した。Discogsで調べると、4TH、14TH、90TH、99TH FLOOR Records……の4つのFLOOR Recordsのレーベル名が確認できた)。本作以降リリースされるアルバム、グッズは原則として同レーベルのカタログとなった。