D=下山ワタル
TX=林立夫
TX/ED=村田誠二
CL=リットーミュージック
2020.2
東京バックビート族 ─林立夫自伝─
(林立夫 リットーミュージック)
ティン・パン・アレー〜キャラメル・ママとしての活動や、バッキング・ミュージシャンとしてユーミン、大滝詠一、細野晴臣、矢野顕子、大貫妙子など日本の草創期のポップスを支えたドラマー、林立夫さん初の自伝。2005年の2枚組コンピレーション『Non Vintage|林立夫セレクション』以来の仕事。自伝をベースに、半生を振り返る写真図版、同業のドラマーとの対談で構成されている。
表紙は、林さんの提案による1960年代の青山通り(林さんが青年時代を過ごした場所)の写真を使った案が選ばれた。タイトル文字は、「族」という語が持つ近寄りがたさ(アウトロー感、ワルさ)とカッコ良さ(憧れ)からイメージを広げていき、文中にも出てくるアーミー(在日米軍)が使っていたステンシル文字をヒントに制作した。ステンシル文字は1964年、東京オリンピックの年に銀座に現れた「みゆき族」の若者たちが愛用していたファッションブランド、VANのロゴにも使われていた。写真もタイトルもアウトロー感を出すため、汚しをかけた。
『Non Vintage』のカバーと同じアイデアによるタイポグラフィも、CDとのつながりを示すため、扉などで使用している。